第1章 その1

沙都子「おーっほっほっほ!無様ですわね、圭一さん!」
沙都子「・・・えっ?」
沙都子「け、圭一さん・・・?」
沙都子「・・・・・死んでる」

レナ「沙都子ちゃ〜ん」
沙都子「ひっ!」
沙都子「れ、レナさん?!」
レナ「沙都子ちゃ〜ん」
沙都子「あわわわっ!ど、どうしましょう・・・!!」
沙都子「・・・誤魔化し通すしかありませんわ」
レナ「沙都子ちゃ〜ん」
沙都子「な、なんでございましょう?」
レナ「こっちの方から悲鳴みたいな声が聞こえたの」
沙都子「ひ、悲鳴ですの?なんの事やらさっぱり・・・」
レナ「あれっ?け、圭一くん?!」
沙都子「・・・少しハデにやり過ぎましたの」
レナ「圭一くん!大丈夫かな?!しっかり!!」
沙都子「け、圭一さんは気を失ってしまいまして・・・・」
レナ「早く保健室に連れて行こう!」
沙都子「だ、ダメですの!無理に体を動かす事はよくないと監督がおっしゃってましてよ?!」
レナ「そ、そうなの?」
沙都子「横になっている事に変わりありませんわ。このままにしておいた方が良いと思いますの」
レナ「うん、わかった。レナは先生を呼んでくるね!」
沙都子「ま、待ってくださいまし!」
レナ「ふぇ?」
沙都子「先生には・・・その・・・えっと・・・・」
レナ「・・・沙都子ちゃん? どうしたのかな? かな?」
沙都子「え、えっと・・・せ、先生には言わないでくださいまし・・・・」
レナ「あははっ、大丈夫だよ沙都子ちゃん。先生には圭一が倒れてたとしか言わないよ」
沙都子「ち、違いますの! レナさん・・・圭一さんは・・・・」
レナ「・・・沙都子ちゃん?」

詩音「はろろーん」
レナ「詩ぃちゃんだ!」
沙都子「し、詩音さん? なにか用ですの・・・?」
詩音「レナさん、私、沙都子に用があるんです。ちょっと外してもらってもいいですか?」
レナ「うん、じゃあレナは先生の所に行ってくるね」
沙都子「れ、レナさん!まっ・・・むぐっ!」
詩音「・・・・沙都子、あなたなんて事を」
沙都子「・・・見ていましたの?」
詩音「覗き見するつもりじゃなかったんだけど」
沙都子「・・・私をどうなさるつもりですの?」
詩音「そうですね・・・警察に突き出すのも悪くありませんね」
沙都子「い、イヤですわ!」
詩音「監督に突き出すのも良いかもしれませんねぇ」
沙都子「もっとイヤですわ!!」
詩音「あははっ、冗談です。沙都子、早くこの死体を隠しますよ」
沙都子「詩音さん?!」
詩音「沙都子、あなたに罪の意識はあります?」
沙都子「・・・ごめんなさい」
詩音「謝っても圭ちゃんは帰ってきませんよ」
沙都子「ううっ・・・ごめんなさい・・ごめんなさい・・ごめんなさい・・!!」
詩音「はぁ・・・ほら、早くやりますよ。そっちを持ってください」
沙都子「・・・圭一さんをどうしますの?」
詩音「トラップ用の落とし穴に隠しましょう。今はこうする他にないでしょう?」

知恵「あらっ?前原くんは・・・」
詩音「圭ちゃんなら、ついさっき帰りましたよ」
レナ「あれぇ?圭一くん先に帰っちゃったんだ・・・」
沙都子「れ、レナさんには悪いけど、先に帰ると言ってましたわ!」
詩音(おバカ!余計な事は言わないで!)
沙都子(あわわっ!ごめんなさい!)
知恵「そうですか。それならいいんです。北条さん、あまりはしゃぎ過ぎないように」
沙都子「・・・ごめんなさい」
レナ「・・・圭一くん、何も言わずに帰っちゃうなんて酷いよ」
詩音「圭ちゃんがいないのなら、今日の部活は無しですね」
レナ「そうだね。魅ぃちゃんに伝えてくるよ」

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