1章 その6

沙都子「りかぁ・・りかぁ・・・!」
梨花「もう大丈夫なのですよ、早く入江に診てもらいましょうなのです」
詩音「・・・お姉」
梨花「詩ぃ、レナはきっかけを作ってくれたのです。ゆっくり落ち着いて、もう一度考えてみてほしいのです」
詩音「・・・・・私は」


梨花「どうですか、入江?」
入江「・・・正直に申し上げれば、とても不安定な状態にあります」
詩音「不安定って!沙都子は助かるんですよね?!」
入江「えぇ、大丈夫ですよ。暫くここに入院してもらえば、元の生活に戻れる状態に回復出来ると思います」
詩音「よかった・・・」
梨花「入江、沙都子をよろしくお願いしますです」
入江「きっと沙都子ちゃんなら大丈夫です。信じてください」
詩音「・・・でも、一体なんの病気なんですか?」
入江「詩音さんならわかると思いますが、一種のトラウマです」
梨花「きっと沙都子は夢の中でまだ戦ってるんだと思いますです」
詩音「・・・ごめんね沙都子・・私がもっと・・・」
梨花「沙都子を信じましょう、きっと沙都子なら大丈夫なのです」
詩音「・・・・梨花ちゃまは強いですね」
梨花「詩ぃが気弱になってるだけだと思うのです」
詩音「ありがとう、梨花ちゃま」
入江「さて、詩音さんはどうします?家まで送りましょうか?」
詩音「電話を借りてもいいですか?迎え役がいますから」
入江「うーん、それは残念ですね」
梨花「みぃ、入江がよからぬ事を考えているのです」
詩音「じゃあ私はこれで。梨花ちゃま、また明日学校で」
梨花「はいなのです。ちゃんと歯を磨いて寝るのですよ?」
詩音「うふふ、わかってますよ!じゃあね」


梨花「入江、沙都子は本当に大丈夫なのですか?」 入江「・・・とても危険です。いつ何が起こるのかまったくわからない状態だと思われます」
梨花「・・・・ボクは沙都子を助けられませんでした」
入江「沙都子ちゃんは私が絶対に助けてみせます。もう二度とあの頃の沙都子ちゃんと同じ姿を見たくはありませんから」
梨花「みぃ・・・入江だけが頼みなのです」
入江「任せてください」


魅音「・・・レナ」
レナ「うん?」
魅音「・・・・ありがとう、助けてくれて」
レナ「いいよ、レナだってあれ以上あの場にいたらおかしくなってたかもしれないから・・・・」
魅音「・・・私はどうすればいいんだろ・・」
レナ「ごめんね魅ぃちゃん、レナにもわからないよ」
魅音「そうだよね・・・・これは私が、園崎魅音が答えを出さないといけない。でも、もし私が・・」
レナ「大丈夫だよ、その時はレナが叱ってあげるから」
魅音「・・ありがとう」
レナ「うふふ、どういたしまして!」
魅音「じゃあね、明日学校で」
レナ「うん、また明日!」
魅音「ばいばーい」


レナ「・・・・・・・・」
レナ「圭一くん・・・」
レナ「圭一くん・・・! 圭一くん・・・!!」
レナ「どうして・・・何も言わずにいっちゃうの・・・・」
レナ「けぇいちくん・・けぇいちくん・・・・」
レナ「・・・けぇ・・いちく・・・ん・・・・うわぁああぁぁん!!」
レナ「どうしてこんな事になっちゃったの・・・どうして・・・!!」
レナ「けぇいちくん・・・レナは嫌だよ・・・けぇいちくん・・・・」

昭和58年 6月
鹿骨市雛見沢村にて、ガス災害が発生(以下中略)

大石「んっふっふっ〜寝かせてもらいますよぉ」

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