解 1章その2

知恵「では皆さん、気をつけて下校してくださいね。委員長、号令」
魅音「きりーつ、気をつけ、礼」
「「さよーならー」」
圭一「はぁ・・・・」
沙都子「あらぁ? 圭一さん、なんだか元気がございませんですわねぇ?」
圭一「誰のせいだと思ってやがるんだ!!」
沙都子「ふ、ふんっ! そんなの、自業自得でございますわよ!」
圭一「こんのやろォォォォォォッ!!!!」
沙都子「きゃあ!」
圭一「沙ぁ都子ぉ!!」
沙都子「べーっだ! 圭一さんのへんたーい! やーいやーい!」
圭一「ぐうぅぅああああぁぁあぁああぁああああ!!!!!」
沙都子「やーいやーい! 不審人物ー!」
圭一「まぁああぁぁああぁちやがれえぇぇえぇぇえぇ!!!!」
魅音「あはははっ、やってるねー」
圭一「おりゃああああああああ!!!!」
沙都子「ひゃあ!」
圭一「うぅうぅぅおおおおおおお!!!!!!!」

レナ「あーあ・・・行っちゃった」
魅音「あの二人はいっつも元気だよねぇ。おじさん羨ましいよ」
詩音「あ、お姉。今の発言は本当におばさん臭いです」
魅音「へっ!? じ、冗談に決まってるじゃない!」
梨花「慌て過ぎなのですよ魅ぃ」
魅音「あ、私は別に慌ててなんか・・・!」
詩音「ぷっ・・・くくっ・・・・あはははははっ!お姉ったら・・・・あーおっかし・・・ぷくくっ」
魅音「詩音ー!」

沙都子「しつこいですわね・・・!」
圭一「待ちやがれ沙都子ォォォォォォッ!!!!」
沙都子「ふ、ふんっだ! 待てと言われて誰が待つものですか! やーいやーい女装趣味ー!」
圭一「・・・・・・・・・・」
沙都子「・・・? 圭一さん?」
圭一「ウッディ!!!!!」
沙都子「ひゃあぁ!」
圭一「へへっ・・・・やーっと掴まえたぜぇ・・・」
沙都子「やっ・・・・いやぁ・・・!」
圭一「さぁて・・・どんな目に合わせてやろうか・・・・くひひ」
沙都子「い、いやっ・・・いやぁ・・・・やめっ・・・・・やめて・・・ぅぁ・・・いやぁ・・・!」


魅音「二人共遅いなー」
レナ「そうだね・・・・レナが捜してくるよ」
魅音「行ってらっしゃーい」
詩音「じゃあ、私も捜してきます。お姉は今の内におじさんに連絡しておいたらどうですか?」
魅音「そうだね。職員室の電話を使わせてもらうよ」
詩音「あっ・・・でも考えてみたら、知恵先生が電話を貸してくれるとは限りませんよ?」
魅音「大丈夫だよ。本家に至急伝えなくちゃいけない用が出来たから電話を貸してくださいって言えばね。ほら、簡単でしょ?」
詩音「お姉ったら、悪知恵だけは働きますよねー」
魅音「あははは、まぁね。じゃ行ってくるよ」
梨花「ボクはここでお留守番をしていますです」

詩音「二人共、何処へ行ってしまったんでしょうね・・・・」

まったく、圭ちゃんも大人げない人です。あれくらいで………ん?
詩音「・・・・いた!」
沙都子「・・・・・・・・・」
沙都子? あの子………一体何を…?
圭一「ぐああああああああああ!!!!」
えぇっ!? け、圭ちゃんが!!
沙都子「おーっほっほっほ! 無様ですわねぇ、圭一さん!」
ちょっと沙都子………今のはやり過ぎじゃ……。
沙都子「・・・・け、圭一さん?」
圭ちゃん、怒ってるだろうなぁ……。
沙都子「・・・・・・・!!」
ど、どうしたのよ沙都子…?!
沙都子「・・・・・死んでる」
━━━━━━━━━━━━━!?!?
う、嘘でしょ……そんな…そんな事って……!!
そ、そんなのって……こんな…どうして?!
詩音「うそ・・・・でしょ・・・?!」
圭ちゃんが……あの圭ちゃんがあんなにあっさり死んじゃうなんて…?!
レナ「沙都子ちゃ〜ん」
沙都子「ひっ!」
れ、レナさん?! なんてタイミングで来るかなぁ……。
沙都子「あわわわっ! ど、どうしましょう・・・!!」
ちょっと待って……こんな状況で私が出て来たり
したらあの子は………! ……ど、どうしよう………。
沙都子「・・・誤魔化し通すしかありませんわ」
ち、ちょっと沙都子! あんた…………そっちに行っちゃうわけぇ…?
レナ「沙都子ちゃ〜ん」
沙都子「な、なんでございましょう?」
レナ「こっちの方から悲鳴みたいな声が聞こえてきたの」
レナさんって、結構鋭い所もあるんですよねぇ……さて、沙都子は…。
沙都子「ひ、悲鳴ですの? なんの事やらさっぱり・・・」
ば、バカバカバカッ! そんな下手な演技が通じる相手じゃ…!
レナ「あれっ? け、圭一くん?!」
あちゃあ……。
沙都子「・・・少し、ハデにやり過ぎましたの・・・・」
全ッ然少しなんてものじゃなかった!
レナ「け、圭一くん! 大丈夫かな?! しっかり!!」
レナさん……圭ちゃんはもう…ぅぅっ…………。
…………………………………沙都子のやつ……よくも圭ちゃんを…!!

沙都子「け、圭一さんは気を失ってしまいまして・・・・」

あ、あの子……まだ誤魔化し通すつもりなの…?!
レナ「早く保健室に連れて行こう!」
沙都子「だ、ダメですわ! 無理に体を動かすのはよくないと、監督がおっしゃっていましたの!!」
沙都子……そうまでして………あんたって子は…!!
レナ「先生を呼んで来るね!」
………あらら。こりゃお手上げかな。
沙都子「ま、待ってくださいまし! 先生には・・・・・えっと・・・・その・・・・・・・・」
レナ「・・・沙都子ちゃん? どうしたのかな? かな?」
沙都子……どうする気なの…?

沙都子「えっと・・・せ、先生には言わないでくださいまし・・・・」
レナ「あははっ、大丈夫だよ沙都子ちゃん。先生には圭一くんが倒れていたとしか言わないよ」
沙都子「ち、違いますの! 圭一さんは・・・・」
レナ「・・・沙都子ちゃん?」

あらら。最初から正直に話せばよかったのにね。そうやって
逃げ道を探そうとするから辛くなるんだ。まさかあの子が
圭ちゃんを殺して、それを誤魔化し通そうとするなんて
思わなかったけど………ふん…呆れた。最低な子じゃない。
あの子が悟史くんの妹じゃなかったら………………………………
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