5章 その3

詩音「それに、私は最初からお姉なんか信じてませんよ?」
魅音「・・・・えっ・・?」
詩音「ぷっ・・・あははははっ! なんですー その変な顔はー? お、お姉もそんな顔が出来たんですねー! ぷくくくっ」
魅音「そんな・・・・だって詩音は! 詩音は私を信じるって言ったよ! 言った・・・・のに・・・」
詩音「あちゃーお姉重傷みたいですね。まさか本気で信じてたなんて。ちょっぴり幻滅です」
レナ「あはははっ! レナは最初から信じてなかったけどね!」
詩音「え? それって酷くありませんか?」
レナ「あはははははははっ!! 冗談だよー詩ぃちゃん」
詩音「レナさんもなかなかの演技でしたよー?」
魅音「・・・まってよ・いや・・・そんなの・・・・そんなのって・・・いやだ・・・・いやだよ・・・!」
詩音「子供みたいに嫌々言ってれば、私が許すとでも思ってるんですか?」
魅音「・・・ぅぅ・・・っぁ・・しおん・・・ん・・!!」
詩音「まさかここまでとは・・・・さすが園崎家時期当主様です。簡単にはゲロってくれませんね」
レナ「どうしよっか?」
詩音「そうですね・・・・幸い、ここにはこの場面にとても適した道具がたくさんありますからね・・・・」
魅音「・・・・しおん・・れなぁ・・・やめてよ・・いやぁ・・・」
レナ「大丈夫だよ、魅ぃちゃん。直ぐに終わるから頑張ってね」
詩音「やっぱり最初は爪剥ぎの刑ですよねぇ・・・・くっくっくっ・・・・・」
魅音「・・・いやぁ・・いやぁ・・!」
レナ「魅ぃちゃん?」
魅音「・・・・・・・・・」
レナ「魅ぃちゃん・・・・」
詩音「ありゃ? もうお寝むの時間ですかー?まだでちゅよねー? まだ始まったばっかりでちゅよー?くっはっはっはっあっはっはっは!!!!!!」
魅音「・・・・いたいよ・・・いたいよ・・しおん・・・・」
詩音「なんです? 全然聞こえませんよ」
魅音「・・・もういや・・・・たすけ・・て・・よ・・・おねがい・・・・」
詩音「だから言ってるじゃないです。正直に話せば解放しますって。こんな拷問、お姉も嫌でしょう?」
魅音「いやぁ・・! もういやぁ・・・・やめて・・・やめて・・・やめて・・・・・!! しおん・・・・」
レナ「し、詩ぃちゃん! 詩ぃちゃん・・・・・」
詩音「なんですか? まさか今頃になって怖じ気づいちゃいました?」
レナ「・・・・・・・・・」
魅音「・・・れな・・・・れなぁ・・・!」
詩音「なんですかレナさん? 言いたい事があるならちゃんと言ってもらえます?」
魅音「・・・・れな・・・たすけて・・たすけてよ・・・れなぁ・・・たすけて・・・・おねがい・・だから・・・」
レナ「詩ぃちゃん」
詩音「・・・・はい」
レナ「ダメだよ、こんなんじゃ」
詩音「はい?」
レナ「全然ダメ」
魅音「・・・れ・・な・・・・?」
レナ「このくらいじゃ魅ぃちゃんは口を割る筈ないよぉ。レナはね、魅ぃちゃんがとっても強い子だって知ってるの! だからね・・・・はぅ〜☆」
詩音「・・・・くっくっ」
レナ・詩音「「あははははははははははっ!!!!!!!」」
詩音「なんですかーレナさんもそう思ってたんですかぁ!」
レナ「うんっ! こんなのは全然生温いと思うんだよ。だよ」
詩音「ですよねー」
レナ・詩音「あはははははははははははっ!!!!!!!」
魅音「・・・いや・・いや・・・いや・・・もういや・・・いやぁ・・・いやぁ・・・・!!」
レナ「ダメだよ、魅ぃちゃん」
詩音「お姉が正直に話すまでやめませんよ?」
魅音「・・・・しらないの・・・! しらないの・・・!」
レナ「圭一くんの痛みはこのくらいじゃなかった」
詩音「悟史くんの痛みもこの程度じゃなかった」
レナ「魅ぃちゃんにも教えてあげるね。圭一くんの痛みを」
魅音「・・・・い、いやああああああああああああ!!!!!!!!!」


詩音「お姉ー起きてくださーいもうすぐ日が昇っちゃいますよー? お姉ー」
レナ「はぅ・・・学校遅刻しちゃうよ・・・・」
魅音「・・・・・・・・ぁ・・ぁ・・・」
詩音「情け無いですね。もう終わりですか?」
レナ「詩ぃちゃん、ダメだよ。これは拷問なんだから。正直に話してくれるまで魅ぃちゃんには優しくしないと」
詩音「・・・・はぁ、本当にお姉は世話が掛かりますね」
レナ「ほら、魅ぃちゃん。肩を貸すよ。ゆっくりでいいからね?」
魅音「・・・・ぁ・・・ぅぁ・・・・」
レナ「大丈夫? どこか痛くないかな?」
魅音「・・・・だい・・じょう・・ぶ・・だから・・・」
レナ「無理しちゃダメだよ・・・?」
魅音「・・・・うん・・・ありがと・・・・れな・・・」


詩音「すっかり日が昇っちゃいましたね」
レナ「・・・・うん、先生怒ってるかな? ・・かな?」
詩音「さあ? 学校はどうします?」
レナ「レナは行くよ。きっと梨花ちゃん、一人で寂しい思いをしてると思うから」
詩音「私は休みます。どちらか一人が残らないとお姉が逃げだしちゃうかもしれません」
レナ「うん、じゃあレナは行くね」
詩音「梨花ちゃまをよろしくお願いしますね」
レナ「大丈夫だよ。梨花ちゃんはレナがお持ち帰りしちゃうからね〜☆」
詩音「お持ち帰りって・・・・何をするんです?」
レナ「し、ししし詩ぃちゃん?! も、ももももしかしてお、おおお持ち帰りされたいのかな?! かなぁ?!」
詩音「え、遠慮しておきます」

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