5章 その5

魅音「・・・・んっ」
詩音「まったく、やっとお目覚めですか」
魅音「・・・しおん? えっと・・・・あっ・・・」
詩音「どうしました?」
魅音「夢じゃなかったんだね・・・・・」
詩音「・・・・そうですね。これは現実です」
魅音「そう・・・・だよね・・・あ・・あはは・・あはははっ」
詩音「お、お姉? どうしました?」
魅音「・・・・夢だったら・・・よかったのに・・・!」
詩音「お姉・・・・」
魅音「・・・ぜんぶ・・ゆめで・・ぅぅ・・・ゆめなら・・・ れなも・・・・しおんも・・・ひくっ・・ぅぁ・・ ・・・・・・・・けぇちゃんも・・・・!」
詩音「お姉・・・・」
魅音「・・・みんないるのに・・・めが・・・さめたら・・ みんないるのに・・・! ぅぁっ・・・ゆめなら・・・ ・・・・けぇちゃん・・・・けぇちゃん・・・・!!」
詩音「・・・・ごめんなさい・・・」
魅音「・・・しおんっ?」
詩音「私だって・・・・本当はこんな事・・・・ 本当はしたくなかった・・・!!」
魅音「・・・ぐすっ・・しおんは・・・やさしいね・・・・」
詩音「おバカッ! どうして・・・・私はあんな事をしたんですよ・・・なのに・・・・どうして・・・」
魅音「・・・なかないで・・・しおんはなかないでよ・・・・ わたしまで・・・・なきたく・・・・ぅぅっ・・・ ・・・・・・・うわぁああぁぁん!!」
詩音「お姉・・・!!」
魅音「・・・うあっ・・・・しおん・・・・しおんっ・・・・ ・・・・・ごめんね・・・なかないで・・・・」
詩音「・・・バカ・・! お姉なんか・・・! お姉なんか・・・!! ・・・ぅぁ・・・・」
詩音「・・・・どうして・・・私は・・」
魅音「しおん・・・?」
詩音「・・なんでよ・・・なんで私は・・・・ お姉を疑ったりしたの・・・! なんで・・・・ どうして・・・・! おねぇ・・・おねぇ・・・・!!」
魅音「・・・なかないで・・・しおんはつよいこだから・・」
詩音「ぐっ・・・・ひくっ・・・おねぇ・・・・!」
魅音「・・・・しおんはやさしいね」
詩音「・・・・私は優しくなんか・・・ない・・・!」
魅音「・・・・どうしてないてるの・・・?」
詩音「・・・ぅっ・・・おねぇ・・・おねぇ・・・! ・・ばかっ・・・ばかばかばかっ・・・・!!」
魅音「・・・しおん・・・・・ごめんね・・・・・」


大石「んっふっふっふっ〜。どぉもぉ」
詩音「お、大石さんですか。わざわざ本家まで 来るなんて珍しいですね」
大石「おんやぁ? どうしましたぁ? 目が真っ赤に なってますよぅ? んっふっふっふ」
詩音「あ、あはは、ちょっと・・・・まぁ」
大石「んぅ? まぁいいです。それより、お時間を 頂けませんかねぇ? お話がありまして」
詩音「えぇ、構いません」
大石「んっふっふっふ。では車にどぉぞぉ」
詩音「・・・・はい」
大石「実は・・・・詩音さんに謝らなければなりません」
詩音「はい?」
大石「アレですよ、アレ」
詩音「アレ・・・・ああ、アレですね。もしかして 遺体が見つかったんですか?!」
大石「えぇ、バッチリ見つけちゃいました」
詩音「よかった・・・・これで沙都子は・・・・」
詩音(お姉をこれ以上傷付けずに済む・・・!)
大石「見つかったには見つかったんですがね・・・・」
詩音「な、なんですかその嫌なフリは・・・・」
大石「実は・・・・見つかった遺体ね、アレ前原さん じゃなかったんですよ。そういう事です」
詩音「・・・・・・・・・えっ・・・?」
大石「・・・・前原さんじゃありませんでした。事実です」
詩音「・・・そ・・・ん・・・な・・・・」
大石「完全に的外れだったんですよ。私達の推理は」
詩音「・・・・うそですよ・・・」
大石「事実です。なんなら、検死した人間に聞きますぅ?」
詩音「・・・・だれなんですか・・・その遺体は・・・!」
大石「間宮リナ、興野宮在住の女です」
詩音「・・・・・・・・・・・」
大石「前原さんの遺体を理由に園崎家に 踏み込むつもりが・・・・台無しです。なっはっは・・・」
詩音「・・・・じゃあ・・・・私は・・・・・・」
大石「実はね、間宮リナを殺害したって言う輩が 自首してきちゃったんです。これでこの事件は 捜査終了、全て解決しました、って筋書きですよぉ」
詩音「・・・・私は・・・うそだ・・・私は・・・」
大石「詩音さん? どうしましたぁ?」
詩音「・・・・わたし・・・わたし・・・!! ・・・・おねぇに・・・ああっ・・・!!」
大石「し、詩音さん?」
詩音「うあああぁあぁあぁぁぁああぁああぁっ!!!!!」
大石「だ、大丈夫ですか?! 詩音さん?!」
詩音「あああぁああぁぁあぁあぁ・・・・・・・ ・・・・おねぇ・・・おねぇに・・・あやまる・・・」
大石「一体どうしたんですか? ・・・・詩音さん?」
詩音「・・・いかなきゃ・・・おねぇ・・・・いかなきゃ・・・・ ・・・・おねぇに・・・・あやまらなきゃ・・・ぁぁっ・・・」
大石「・・・・まあ、何があったのかわかりませんが・・・ すみません。私にも責任があるみたいですねぇ・・・・」
大石「それで詩音さん、竜宮さんが何処にいるか知りません?」


梨花「レナ? どうしましたですか?」
レナ「えっ? ご、ごめんね。聞いてなかった・・・・」
梨花「今日のレナはとても疲れているのです」
レナ「そ、そうかな? レナはわかんないや・・・」
梨花「レナ、何か悩みがあるのではありませんか?」
レナ「り、梨花ちゃん?」
梨花「ボクには話せない内容ですか・・・?」
レナ「・・・・無いよ。悩みなんて、レナには無いよ」
梨花「みぃ・・・・そうなのですか」
レナ「梨花ちゃんはどうしてレナに悩みが あるって思ったのかな? かな?」
梨花「女の勘、ではダメですか?」
レナ「・・・・・・・・・・」
梨花「ツッコミが無いと寂しいのですよ・・・・」
レナ「あっ、ご、ごめんね梨花ちゃん!」


智恵「竜宮さん、少しお時間をよろしいですか?」
レナ「えっ? はい、いいですよー」
智恵「では職員室に行きましょうか」
レナ「はーい」
梨花「きっとレナは、カンカンに怒った智恵に また怒られてしまうのですよ。にぱーっ」
レナ「はぅ・・・もうヤだよ・・・・」
梨花「ファイト、お〜なのです」
レナ「お〜・・・・」

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