6章 その5

「あーうあうあうwwwwww
 あーうあうあうwwwwww
 朝なのですwwwwあーうあうあうwwwwww」
レナ「・・・・ん・・・ふわぁ・・・」
レナ「・・・・はうぅ・・・かぁいぃ目覚まし時計見つけられてよかったぁ・・・はうぅ〜☆」
レナ「お父さーん、行ってきまーす」
レナパパ「うぃー」
レナ「うーん・・・・今日も気持ち良い朝だね、圭一くん」
レナ「魅ぃちゃん・・・・学校に来るかなぁ・・・・」


レナ「はぁ・・・・やっぱり来ない・・・」
レナ「・・・もう行こっ」
「おんやぁ? レナちゃん、今日は一人かい?」
レナ「はい。魅ぃちゃんはねぼすけさんですから。あははっ」
「そうかいそうかい。気をつけて行くんだよ」
「おはようございまーす」
レナ「おはようございま〜す」
「あれ? 今日は一人かい?」
レナ「はい。そうなんです」
「そうなのかぃねぇ、気をつけて行くんだよ」
レナ「はーい」
富田「おはようございます」
レナ「富田くん、おっはよー」
岡村「おはよーございますー」
レナ「岡村くんもおはようなんだよ。だよ」


智恵「皆さん、おはようございます」
「「おはようございまーす」」
智恵「あら・・・・今日も委員長と詩音さんはお休みですか?」
レナ「・・・・・・・・・・」
智恵「何か聞いている人はいませんか?」
レナ「・・・・・・・・・・」
智恵「・・・仕方ありませんね。では、ホーム・・・・・・・・今日は古手さんもお休みですか?」
レナ「梨花ちゃん・・・?」
智恵「古手さんについて何か聞いている人はいませんか?」
「「・・・・・・・・・・・」」
智恵「・・・皆さんは学校を休む時、ちゃんと連絡を入れてくださいね」
「「はーい」」
智恵「では、朝のホームルームを始めます。今日の日直さん、号令」
レナ「き、きりーつ!」


岡村「・・・・あ、あのっ」
レナ「・・・・えっ? あっ、ご、ごめんね。聞いてなかった・・・」
富田「竜宮さん、今日は元気ないですね・・・」
レナ「れ、レナは元気だよ! だよ・・・?」
岡村「・・・・よかったら、オレ達とお弁当食べませんか?」
レナ「え・・・いいの・・かな・・・?」
富田「もちろんですよ! 皆で食べましょう!」
レナ「うんっ! ありがとう。富田くん、岡村くん」
岡村「いやぁ・・・そんな大した事じゃないっすよー」
富田「今日は・・・・皆いませんからね・・・」
レナ「・・・・!!」
岡村「こ、こらっ! そんな事、」
レナ「いいよ。レナは気にしてないから」
富田「・・・・すいません」
レナ「いいよ。レナは気にしてないから」


大石「熊ちゃん、どんな感じになってますぅ?」
熊谷「どうやら、薬物を多量に飲用しての自殺みたいっすね」
大石「・・・・自殺? それは間違いないんですか?」
熊谷「はい。診療所のスタッフの証言もあります。どうぞ」
大石「・・・・・・・・ふぅむ・・・ん・・?」
熊谷「どうしました?」
大石「自殺、なんですよねぇ?」
熊谷「現場を見て、そうとしか判断出来ない状況になってるみたいっす。何か気になるんすか?」
大石「気になるも何も・・・・おかしくありません?」
熊谷「・・・は?」
大石「どうして、彼が。入江先生が自殺するんです?」
熊谷「さあ?」
大石「まさか入江先生まで殺されたなんて・・・・・洒落じゃあ済まないかもしれませんよぅ?」


知恵「では皆さん、気をつけて下校してくださいね。日直さん、号令」
レナ「きりーつ、気をつけ、礼」
「「さよーならー」」
レナ「・・・・・はぁ・・・・」
富田「り、竜宮さん・・・あの・・・・」
岡村「途中まで一緒に帰りませんか?」
レナ「うん・・・・そうだね、ありがとう。でもレナは日直だから色々やる事があるの。だから・・・」
富田「・・・わかりました。じゃあ、また明日」
レナ「うん、また明日ね〜」
レナ「よーし、早く終わらせて沙都子ちゃんの所に行かないと・・・・んしょ・・・ん・・・」
知恵「竜宮さん」
レナ「先生? なんですか?」
知恵「竜宮さんにお客様です。昇降口で待たれていますよ」
レナ「・・・? 大石さん?」


レナ「大石さん」
大石「どぉもぉ竜宮さん。こんにちわぁ」
レナ「こんにちわ。・・・・お仕事ですか?」
大石「はい。残念ながら」
レナ「あ、あははは・・・・そうなんですか・・・大石さんとはもう会いたくなかったかな・・・かな・・」
大石「そんな率直に言われると、私だって傷ついちゃいますよぉ? んっふっふっふ」
レナ「・・・・お話は直ぐに終わりますか?」
大石「えぇ、大丈夫です。よろしいですか?」
レナ「はい。色々やる事があるので・・・」
大石「お時間はあまり取らせませんよぉ? さあ、どうぞどうぞ。お乗りくださぁい。んっふっふっふ」
レナ「・・・・話とは?」
大石「先ずは一つ。竜宮さん、夕べ診療所に行かれました?」
レナ「・・・? はい、行きましたけど・・・・それが何か・・・?」
大石「・・・・入江先生と会いましたか?」
レナ「・・・・!! ど、どうして監督の話を?!」
大石「竜宮さん、あなたには正直に、全てお話します。だから先に約束してほしいんです。あなたの知っている事も、全て私に話してほしい。・・・どうです?」
レナ「レナは構いません。続きを」
大石「わかりました。実は入江先生、お亡くなりなったんです」
レナ「・・・・か、監督が・・ですか・・・?」
大石「はい。今朝方診療所の職員から通報がありました」
レナ「監督が・・・・うそだ・・・!」
大石「・・・竜宮さん、続けますよ。どうやら薬物による服毒自殺みたいです。まぁ、私は信じちゃあいないんですがねぇ」
レナ「・・・!! そ、そうです! 監督が・・・・監督が自殺なんて・・・・そんなのレナは信じないよ!!」
大石「えぇ、私も竜宮さんと同じ意見です。入江先生がどんな方なのか、私も多少なり知っていますからね。彼が自殺するなんて・・・・私にはとても信じられない」
レナ「・・・じゃあ・・・・監督は・・・」
大石「殺された」
レナ「・・・・・・・・・・」
大石「なぁんて、物騒な話になっつしまうかも・・・・しれません。あくまで、可能性です」
レナ「可能性なんかじゃありません! 監督は・・・監督が自殺なんて・・・・そんなの嘘だよ!!」
大石「竜宮さん、これは起きてしまった事実なんです」
レナ「・・・・それでも・・・レナは信じない・・・!監督は殺されたんだ・・・!! 殺された・・・・!!」
大石「何か彼に変わった所はありませんでしたか?」
レナ「変わった所・・・・すみません、レナには何も・・・・」
大石「・・・そうですか・・・・わかりました」
レナ「・・・・あっ・・・!!」
大石「どぉしましたぁ?」
レナ「り、梨花ちゃん! 梨花ちゃん!!」
大石「古手梨花さん、ですか?」
レナ「・・・はい。皆と診療所へ沙都子ちゃんとお見舞いに行くと・・・・梨花ちゃんは監督と何か話してたみたいなんです」
大石「その話の内容、わかります?」
レナ「ごめんなさい・・・・」
大石「そうですか。他に何か心当たりは?」
レナ「・・・・・ありません」
大石「はぁ・・・・困ったなぁ・・・・」
レナ「・・・梨花ちゃんに聞けばいいんじゃないんですか?」
大石「梨花さんに?」
レナ「はい。当事者に聞くのが一番だと思います。梨花ちゃんが監督の死と関係あるとしたら・・・尚更」
大石「・・・・・・・・竜宮さん」
レナ「・・・? はい、なんですか?」
大石「無理なんですよ」

PREV HOME NEXT