7章 その6

沙都子「・・・・・・・・・」
沙都子「・・・なんだか不気味ですわぁ・・・・・」
沙都子「・・・・・・・・・」
沙都子「ひっ!? だ、誰かいますの?!」
沙都子「・・・・・・・・・」
沙都子「気のせい、ですの・・・?」
沙都子「・・・・・・・・・」
沙都子「・・・ぅぅ・・・ぃゃぁ・・・」
沙都子「・・・・・・・・・」

ガタン !

沙都子「ひっ!? な、なななななんですの?!い、いいいいま、な、なななななにかきこえましたわぁ!!」
沙都子「・・・・そこにいるのはわかってますわ!!隠れてないで出て、」
レナ「あれ? 沙都子ちゃんだ〜!!」
沙都子「れ、レナさん?!」
レナ「沙都子ちゃ〜ん! よかったぁ・・・・」
沙都子「むぎゅ! な、なんですのいきなり・・・?」
レナ「沙都子ちゃん。・・・えいっ!」
沙都子「い、痛いですわぁ・・・・うわぁああぁぁん・・・・」
レナ「ふーんっだ、今日のレナは泣いたって許さないんだよ〜」
沙都子「れ、レナさん・・・ですわよね?」
レナ「・・・? レナはレナだよ?」
沙都子「私の知っているレナさんはこんな乱暴な人ではございませんわ!」
レナ「・・・ごめんね沙都子ちゃん。ちょっと真面目に聞いてほしいの」
沙都子「な、なんですの?」
レナ「ダメだよ。勝手に診療所から抜け出したりしちゃ」
沙都子「・・・・・・ごめんなさいですわ・・・・」
レナ「ちゃんと反省してる?」
沙都子「はい・・・・・」
レナ「うん、じゃあ許してあげるね」
沙都子「あ、ありがとうございますわ!」
レナ「あはははっ! レナが許していいのかわからないんだけどね。はぅ〜☆」
沙都子「レナさん・・・・やっぱり・・・いつものレナさんですわ・・・うわぁああぁぁん!!」
レナ「よしよし・・・・えへへ、今日の沙都子ちゃんはなんだか甘えん坊さんだね」
沙都子「・・・・だって・・・こんな所に一人で・・・・」
レナ「・・・・はぅ・・・怯えてる沙都子ちゃんもかぁいぃよぉ・・・お、おおおもおもおおももち、」
沙都子「れ、レナさん・・・?」
沙都子「むがぁ! いい加減になさいまし!」
レナ「え〜っ、だって沙都子ちゃんをレナが独り占めに出来るなんて滅多にないからね! 今夜はレナが沙都子ちゃんをお持ち帰りするんだよぉ! んふふ〜ぅ☆」
沙都子「むぎゃ! や、やめてくださいましぃ〜!」
レナ「ダメだよダメだよ〜レナからは逃げられないからね〜」
沙都子「だ、大体! レナさんはこんな所で何をやっていますの!!」
レナ「・・・・・・・・・・」
沙都子「れ、レナさん? いかがなさいましたの・・?」
レナ「ご、ごめんね! 久しぶりに沙都子ちゃんを堪能出来たから・・・その余韻が・・・はうぅ・・」
沙都子「そ、そうでございますの」
レナ「・・・・沙都子ちゃんはこんな所に何をしに来たのかな?」
沙都子「わ、私は・・・・あの・・・」
レナ「言えない事、なのかな? ・・・かな?」
沙都子「そういう訳ではありませんわ・・・・・ただ・・・」
レナ「ただ?」
沙都子「な、なんでもありませんの。気にしないでくださいませ・・・・えっと・・・・理由は・・・」
レナ「・・・・なにかな・・・」
沙都子「け、圭一さんを捜していますの・・・・」
レナ「・・・圭一くんを? 沙都子ちゃんが? どうして?」
沙都子「圭一さんが私を待ってますの。だから早く会いに行かないと・・・・きっと圭一さんは待ちくたびれてしまいますもの」
レナ「・・・・圭一くんに会って、何をするの?」
沙都子「謝りたいんですの! 圭一さんに早く謝らないと・・・・また何処かに行ってしまいますわ」
レナ「何処かに行く? それはどういう意味?」
沙都子「圭一さんは、私に夜な夜な会いに来てくれていましたの!」
レナ「け、圭一くんが?! 沙都子ちゃんに?!?!」
沙都子「えぇ・・・・でも、直ぐに帰られてしまいますの」
レナ「・・・・・・・・ッ・・・!!」
沙都子「れ、レナさん? どうなさいましたんですの・・・?」
レナ「・・・・別に・・・なんでも・・・ない」
沙都子「今度は私から会いに行きますのよ。きっと圭一さんは驚かれる筈ですわぁ! おーっほっほっほ!」
レナ「そうだね。こんなに元気になった沙都子ちゃんを見たら、きっと圭一くんは喜ぶと思うな」
沙都子「きっと圭一さんは油断している筈ですわ。挨拶変わりに、何かトラップを用意しませんと」
レナ「わわっ! だ、ダメだよ沙都子ちゃん!きっと圭一くん、怒っちゃうよ・・・・」
沙都子「あらぁ、別に圭一さんが怒っても怖くはありませもの」
レナ「で、でも・・・・」
沙都子「それに・・・・圭一さんは怒ったりしませんわよ」
レナ「どうしてそう思うのかな? かなぁ?」
沙都子「ふふっ・・・・きっとにーにーなら・・・・にーにーなら・・・笑って許してくれましてよ?」
レナ「・・・・・にーにー?」
沙都子「え・・・あ、えっと、に、にーにーじゃなくて・・・け、圭一さんの事ですわ! 圭一さん!」
レナ「・・・・・・・・・・」
レナ「沙都子ちゃん、圭一くんはにーにーじゃないよ?」
沙都子「そ、そんな事わかってますわぁ! ちょっと間違えてしまっただけでしてよ・・・・」
レナ「・・・・圭一くんは・・・沙都子ちゃんのにーにーじゃないの・・・・圭一くんは・・・!!」
沙都子「・・・・レナさん?」
レナ「・・・・なんでだろ・・・なんだか・・・・変な感じ・・・・もやもやする・・・・なんだろ・・・」
沙都子「レナさん? 大丈夫ですの・・・?」
レナ「う、うん。今は大丈夫だけど・・・・さっきまではなんだか変だったよ・・・なんだろ・・・だろ・・」
沙都子「疲れているのではございませんの? 少し横になった方がいいかもしれませんわ・・・・」
レナ「うぅん、レナは大丈夫だよ。心配してくれてありがとう」
沙都子「本当に大丈夫ですの? 圭一さんなら私が・・・・」
レナ「い、嫌よ! 私も捜す!!」
沙都子「レナさん・・・・わかりましたわ」
レナ「あっ・・・ごめんね、急に大声出しちゃって・・・・」
沙都子「い、いいんですのよ? 別に気にしていませんわ・・・」
レナ「・・・・うん」
沙都子「・・・・・・・・・・」
レナ「・・・・・・・・・・・」
沙都子「・・・・・・・・・」
レナ「・・・・・・・・・・」
沙都子・レナ「あ、あのっ!!」


レナ「さ、沙都子ちゃんからいいよ!」
沙都子「い、いいんですの! レナさんから・・・・」
レナ「えっ・・・・う、うん。あ、あのね」
沙都子「・・・はい」
レナ「寝よっか?」
沙都子「そうですわね。もう朝の4時ですもの。皆さん、少し頑張り過ぎでしてよ?」
レナ「あはははっ、だよねだよね〜レナはもう限界なんだよ〜はぅう〜☆」
沙都子「きっと皆さんも限界の筈ですわ。早くお休みになさいませ。これが原因で体を壊されては困りますもの。ですから・・・・ねっ?」
レナ「ねっ?」
レナ・沙都子「寝よっか?」
うん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


大石「いやぁ、今夜も朝までお疲れ様ですぅ。んっふっふ!」
大石「随分長く引っ張ってきちゃいましたが、あともう少しだけお付き合いくださぁい」
大石「明日終わらせたいとは思ってるんですが・・・・」
魅音「前例があるからねぇ・・・おじさん、疑心暗鬼になっちゃったのかも・・・あははははは!」
大石「ご安心ください。明日が無理なら、明後日があります」
魅音「ちょっとちょっとーそうやってズルズルと引き伸ばして、また明日〜なんて言うんじゃないんですかー?」
大石「大丈夫です。明後日はお休みですからねぇ。んっふっふっふっ〜」
魅音「じゃあ皆、また夜に会おうね。ばいばーい」

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