8章 その1

魅音「大体さぁ、来るって言ったり来ないって言ったり、そこら辺はハッキリしてほしいよねー」
沙都子「そうですわよ。きっと皆さん、混乱されてしまいましてよ?」
レナ「レナは約束通り来たんだし、許してあげてもいいと思うな」
梨花「ボクの出番をもっと増やしてくれるのでしたら、いくらでも許してあげますのですよ。にぱーっ」
魅音「ちぇーっ、梨花ちゃんはまだいいよ。おじさんなんて、いつの間にか死んでましたって扱いなんだからさー」
梨花「みぃ、ボクも死んでしまったのです・・・・」
沙都子「あらあら、それは当然ですわぁ! 何故ならこの物語の主役は私でございますもの! おーっほっほっほ!」
レナ「えへへ、レナもまだ生きてるんだよ〜」
梨花「でも、レナは損な役回りだと思うのです」
魅音「なんだかこのお話のレナってさ、なぁんていうか・・・・」
梨花「ヘタレなのです。にぱーっ」
レナ「あ、あははははっ・・・・」
沙都子「私は仕方ない事だと思いますわよ? むしろ、レナさんは健闘していると思いますわ」
魅音「まぁ仲の良い友達が何人も死んでるんだしそこは仕方ないのかもしれないね」
梨花「あまりここでネタバレはしたくありませんが、今のレナの心中を、皆さんには考えてほしいのです」
魅音「梨花ちゃーん、サービスが過ぎるよー」
沙都子「おーっほっほっほ! では皆様方、この後始まる罠殺し編最終章、楽しみにしておいてくださいませ」

沙都子「では、いきますわよー!!」
梨花「終了予定時間は未定なのです」
レナ「よーし! 頑張るぞー!!」
魅音「あ、あのさ! 私にはもう出番ないの?!」
沙都子「さあ? そんな事、私に聞かれましても・・・」
梨花「きっと用意してくれますですよ。1は魅ぃが起きに入りのようですから」
魅音「へ? そうなの?」
レナ「はい! 余計なお話はそこまでだよ!」
梨花「では、本編に移りたいと思いますです」
魅音「解決編もやるからねー」
沙都子「ハッピーエンドを目指して頑張りますわよーっ!!」


熊谷「大石さん、鑑識からっす」
大石「あーはいはい。どぉもぉ」
「もしもし、大石よ。どうやらお前の予想通りじゃ」
大石「おやおや、私個人としては外れてほしかったんですがねぇ」
「短く見積もっても、24時間は経過しているのぅ」
大石「そうですか・・・・」
「両手に巻いた包帯に付着している血痕や、体中に刻まれた切り傷や擦り傷。間違いないぞい」
大石「・・・困りましたねぇ」
「しかも手慣れておる。服を着ればまったくわからん。傷跡が服で隠れる様に、ちゃんと偽装もしてあるみたいだのぅ」
大石「わかりました。ご報告、ありがとうございます」
「ははははっ! 構わんわい!」

大石「どうしたものですかねぇ・・・・はぁ」
熊谷「溜め息なんかついてどうしたんです?」
大石「いえいえ、なんでもありませんよぅ。んっふっふっふ」
熊谷「じゃあ、自分はこれで失礼します」
大石「はぁい、お疲れ様でした。すみませんねぇ、約束を破ってしまいまして」
熊谷「いいっすよ。また別の機会にお世話になりますから」
大石「なっはっはっは! お手柔らかに頼みますよぅ?」
熊谷「はははっ。じゃあ大石さん、お疲れ様でした」
大石「んっふっふっふ〜さよぉならぁ〜」
大石「・・・・・・・・・・」
大石「さぁて、やりますかね・・・!」


沙都子「あっ・・・・レナさんからよろしいですわ・・・」
レナ「・・・うん。先に言うけど、レナの質問にはちゃんと答えてね?」
沙都子「わかりましたわ」
レナ「どうして沙都子ちゃんはここに?」
沙都子「それなら先程言いませんでして?圭一さんを捜していますのよ。レナさんも同じではありませんの?」
レナ「うん、そうだよ。レナも圭一くんを捜してるの。これからいろんな場所を捜してみようと思ってるんだよ。一緒に見つけようね、圭一くんを」
沙都子「・・・・・レナさん」
レナ「・・・? どうしたの?」
沙都子「圭一さんの隠れていそうな場所は、私の思いつくかぎり捜してみましたわ。でも・・・・・」
レナ「え? さ、沙都子ちゃんは何時頃から圭一くんを捜していたの・・・?」
沙都子「えっと・・・・昨日の夜から、ですわ」
レナ「えぇっ!? さ、沙都子ちゃんは昨日からずっと村を捜し回っていたの?!」
沙都子「えぇ、そうなりますわね」
レナ「だ、ダメだよ沙都子ちゃん! 病人なんだから安静にしてないと・・・・眠くない、かな・・?」
沙都子「私は大丈夫ですわ。これくらいで弱音を吐いていては、圭一さんに笑われてしまいますもの」
レナ「沙都子ちゃん・・・・」
沙都子「このくらい、平気ですわ。私は大丈夫ですの。だからレナさん、一緒に捜しましょう。圭一さんを」
レナ「ダメだよ。今日は・・・・もう帰ろ?」
沙都子「ど、どうしてですの?! 早く圭一さんを見つけないと・・・! 私は!」
レナ「だからダメなの。圭一くんを見つけて、それで終わりじゃないの。わかるよね・・・?」
沙都子「で、でも・・・・」
レナ「レナ、きっと圭一くんに怒られちゃう。沙都子ちゃんにこんな辛い思いをさせてるんだもん・・・・お願い沙都子ちゃん。今日はもう帰ろ?今夜はゆっくり休んで、明日に備えよう?」
沙都子「レナさんがそう言うんでしたら・・・・」
レナ「うん! 帰ろ?」
沙都子「・・・・仕方ありませんわね」
レナ「あはははっ、ごめんね沙都子ちゃん。レナ、なんだか今日はとっても疲れたの。だから早くお布団でお休みしたいんだ〜」
沙都子「まったく! レナさんには緊張感はありませんの?」
レナ「ごめんね。本当に・・・・・疲れたの・・・」
沙都子「れ、レナさん? 何かございましたの?」
レナ「・・・・大丈夫だよ。レナは大丈夫。ぐっすり眠れば、きっと明日は元気になれると思うの・・・・」
沙都子「・・・では、早く行きましょう」
レナ「そうだね。真っ暗でちょっと不気味かも」
沙都子「そ、そそそそうでございますかぁ? わ、私は別に・・・・へ、平気でしてよ・・・!」
レナ「あはははっ! 沙都子ちゃん、フラフラしてるよ〜」
沙都子「そ、そんな事はありませんわよ!!」
レナ「うふふ、きっと沙都子ちゃんも疲れてるんだよ」
沙都子「・・・・私は疲れてなんか・・・」
レナ「ほら、行こうよ。んしょ、肩を貸すよ?」
沙都子「あ、ありがとうございますわ・・・・」

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