8章 その5

沙都子「・・・・・・・・・」
魅音「・・・・・・・・・・」
レナ「先ず、何か言うべき事があるんじゃないか。・・・・かな」
梨花「ふふっ・・・・正直、私もここまでとは思わなかったわ」
魅音「・・・・・・・・・・」
沙都子「こんな人、もう知りませんわ・・・・・」
ま、待ってくれ! 大人には付き合いってものがあってだな!
魅音「おじさんなら、一言くらい言ってか消えるけどなぁ」
レナ「常識が無いんだよ。あーあ、レナはなんだか気分が悪くなってきたよ。あーあ」
ご、ごめんなさい・・・・・
沙都子「では早く続きをお書きあそばせ」
寝ずに書くから許してくれ。ごめんなさい。
魅音「仏の顔も三度まで、なんだけどなー」


知恵「ではホームルームを終わります。授業が始まるまでには、席についていて下さい」
沙都子「あ、あの・・・・レナさん・・・・・・」
レナ「・・・・なにかな・・・?」
沙都子「・・・皆さんはどうして休まれていましたの?」
レナ「え、えっと・・・・その・・・・」
沙都子「何かあったんでございましょう?」
レナ「・・・・・・・・・・」
沙都子「黙られては何もわかりませんわ!」
レナ「ご、ごめんね・・・! でも・・・」
沙都子「私には言えない事ですの?」
レナ「・・・・・・・・」
沙都子「・・・・もういいですわ。富田! 岡村!」
富田・岡村「はいいぃぃ!!」
沙都子「魅音さんや詩音さん、梨花が今何をしているのか知りません?」
岡村「お、俺は何も・・・・」
沙都子「富田!」
富田「僕だって何も・・・・」
沙都子「梨花達は何日休んでいますの?」
岡村「委員長と詩音さんは今日で3日目になるけど・・・・」
沙都子「あ、あなた達! クラスの仲間が3日も休んでいるんですのよ?! どうして理由を知らないんですの?!」
岡村「だ、だって・・・・」
沙都子「言い訳なんて聞きたくありませんわよ!!見損ないましたわ・・・・」
富田・岡村「・・・・・・・・・」
レナ「さ、沙都子ちゃん! ちょっと言い過ぎだと思う・・・」
沙都子「何を言っていますのレナさん?! 心配じゃありませんの?!」
レナ「レナは・・・・・その・・・・」
沙都子「・・・・見損ないましてよ。まさかレナさんまでそんな薄情な方とは思いませんでしたわ・・・!!」
レナ「さ、沙都子ちゃん! 違うの・・・えっと・・・・」
沙都子「皆さんは私が学校を休んでいる間、毎日お見舞いに来てくれましたわ!! なのに・・・・なのに、どうして梨花達には・・・・・!!!!」
レナ「ち、違うの! レナは・・・・」
沙都子「・・・・レナさんが何か隠している事は明白でしてよ? 話してくださいまし」
レナ「・・・・ごめんね・・・・・」
沙都子「ど、どうして私には話して頂けないんですの?!」
レナ「は、話したくないの!」
沙都子「どうして?! 私だけ除け者ですの!?!?」
レナ「違う! 違うよ沙都子ちゃん!!」
沙都子「何が違うとおっしゃいますの・・・!」
レナ「・・・・言いたくないの」
沙都子「やっぱり・・・! 私だけを除け者にして・・・・」
レナ「レナは言いたくないの! 言いたくないよ・・・・あんな事・・・・レナの口からは言えないよ!!」
沙都子「れ、レナさん・・・・」
レナ「それに、いずれわかる事なの・・・・・」
沙都子「・・・・わかりましたわ」
レナ「・・・・・・・・・・」
沙都子「レナさんがそこまでおっしゃるのでしたら、私はもう聞きませんわ。それに、レナさんの様子を見ていれば余程の事があったのだと私にだって予想出来ましてよ?」
岡村「あ、あのぉ・・・・委員長達に何かあったんすか?」
レナ「・・・・・・・・・・」
沙都子「岡村! 少しは察しなさいな!」
富田「・・・僕達だって心配ですよ。でも僕達には学校で委員長達を待つ事しか出来ません・・・・」
沙都子「それはあなた達が何もしようとしないからですわ!!」
レナ「沙都子ちゃん・・・・・」
沙都子「私は・・・・待っているだけなんて、そんな悠長な真似は出来ませんわ」
レナ「ど、どうするの?」
沙都子「お見舞いに行きますの」
レナ「・・・・そんなの・・・」
沙都子「レナさんは何をそこまで躊躇していますの?なんだか、今日のレナさんは変ですわよ?」
レナ「・・・・・ごめんね・・・・」
沙都子「何か言いまして?」
レナ「・・・・・・・・」
沙都子「まぁいいですわ。では、私はこれで」
岡村「えぇっ!? 北条、帰っちゃうのかよー」
沙都子「先程言ったじゃありませんの。お見舞いに行くと」
富田「こ、こんな時間からですか?」
沙都子「こんな時間、だからこそですわよ。きっと魅音さんも詩音さんも病気で休んでいるに違いありませんわ。家に行けば、会える筈ですわよ」
レナ「沙都子ちゃん・・・・学校が終わってからじゃダメかな・・・」
沙都子「ダメですわよ。お顔を拝見しないと、なんだかこの胸の靄が晴れませんの」
レナ「じ、じゃあレナも行くよ!!」
沙都子「レナさんも? 私は構いませんけど・・・」
岡村「きっと先生が許してくれないっすよー」
沙都子「あら、別に先生に断りを入れてから帰るつもりはさらさらありませんわよ?」
富田「それってサボりって言うんじゃ・・・・」
沙都子「あなた達二人が何か適当に誤魔化しを入れてくれれば、こちらとしては助かりますわ」
岡村「ど、どうする?」
富田「うーん・・・・」
沙都子「考える必要はありませんわよ。レナさん、早く行きましょう!」
レナ「あっ、待ってよー!」
富田「・・・・・・・・・」
岡村「・・・・北条ってこんな勝手な奴だったっけ?」

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