9章 その1

沙都子「んんっ・・・・」
レナ「おはよ、沙都子ちゃん」
沙都子「・・れな・・・・さん・・? ・・・・はっ!」
レナ「ゆっくりしてていいんだよ」
沙都子「そういうわけにはまいりませんわ! ・・・あらっ?」
レナ「うん、全部終わったんだよ。だよ」
沙都子「あ・・・申し訳ありませんわ・・・・」
レナ「あははっ、別にいいよ。沙都子ちゃん、ぐっすり眠ってたみたいだから起こすと悪いかなーって」
沙都子「・・・・はっ!」
レナ「だ、大丈夫だよ! レナは何もしてないから・・・」
沙都子「ほ、本当ですの?」
レナ「う、うん。ちょっとだけ・・・・沙都子ちゃんのほっぺをつんつんってしたり・・・ぎゅってしたり・・・・はうぅ・・・で、でも本当にちょっとだけだよ! ちょっとだけ・・・・えへへ」
沙都子「な、なんだか不安になってきましたわぁ・・・」
レナ「えへへ、ごめんね沙都子ちゃん」
沙都子「まったく・・・・そういえば・・・もう真っ暗ですわね」
レナ「あれから色々大変だったんだよ。一人で穴を埋めるのにたくさん時間が掛かって、家にランタンを取り戻ったりしたし・・・レナ、疲れちゃったよぉ」
沙都子「申し訳ありませんわね・・・・私がしっかりしていれば・・・」
レナ「もういいの。沙都子ちゃんの寝顔を見てたら、なんだか元気が湧いてきたんだよ! はぅ〜☆」
沙都子「そ、それはよかったですわね・・・・・」
レナ「でもだいぶ遅くなったよ。お父さん・・・心配してるかなぁ」
沙都子「今は何時くらいですの?」
レナ「家にランタンを取り帰ったのが6時くらいだったから・・・・・・・多分、今は10時を回ってると思うな」
沙都子「わ、私はそんなに眠っていましたの?!」
レナ「うん、そうなるよね。疲れが溜まってたんだと思うな」
沙都子「情けない話ですわぁ・・・・」
レナ「こうやって、草のベットに転がるのも結構気持ちいいんだね〜」
沙都子「・・・・そうですわね。とても静かで、なんだか落ち着きますわ・・・・・・」
レナ「うん・・・・・・あ・・・流れ星だよ!」
沙都子「星が・・・・綺麗ですわね」
レナ「うん・・・・こうやって夜空を見る事って、あんまりないもんね・・・綺麗・・・・」
沙都子「・・・・・・レナさん・・・」
レナ「なぁに?」
沙都子「圭一さんは・・・・本当に見つかるんでしょうか・・・」
レナ「・・・・そうだね・・・・・きっと圭一くんも、レナ達と同じ星空を見てると思うな。思うな」
沙都子「あらぁレナさん、意外にロマンチストなんですわねぇ!」
レナ「えへへ。この空を見てたら・・・・そんな気分になったの」
沙都子「本当に・・・・綺麗ですわね・・・・」
レナ「うん・・・・」
沙都子「きっと・・・・きっと私達が、見つけだしますわ・・・・」
レナ「待っててね圭一くん・・・直ぐに迎えに行くから・・・・・」
沙都子「・・・・・・・ふふっ」
レナ・沙都子「「あはははははははっ!」」


大石「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
大石「どうです?」
「駄目です。応答ありません」
大石「・・・・くそっ! 一体何処に行っちまったんだ!!」
「大石さーん、お疲れ様でーす」
大石「課長・・・・お疲れ様です。そっちはどうでした?」
「こっちも駄目ですよ・・・・まったく手掛かり無し」
大石「ちくしょお・・・・!!」
「何人か一緒だったんですよね? それが急に連絡が途絶えるなんて・・・・」
大石「熊ちゃん・・・・一体何があったんですか・・・!!」
「谷河内辺りも捜してみますか?」
大石「雛見沢です! 間違いありません!!熊ちゃん達は・・・・雛見沢にいる・・・!!」


レナ「・・・・・ああぁ!!」
沙都子「わっ! な、なんですのいきなり・・・」
レナ「は、早く帰らないと! ゆっくりし過ぎだよ!!」
沙都子「・・・・少々気を抜き過ぎましたわね」
レナ「うん! 早く帰ろうよ〜」
沙都子「そうですわね。何も忘れ物はありませんわね?」
レナ「全部持ってるよー」
沙都子「それも・・・・鉈も持って帰りますの・・?」
レナ「これ? あははっ、そうだよ。きっとまだ使うと思うからね」
沙都子「そうですの・・・・」
レナ「そうだよ」
沙都子「・・・・・・・・・」
レナ「沙都子ちゃん?」
沙都子「な、なんでもありませんわ!」
レナ「そう? じゃあ、行こっか」

レナ「・・・・・? ・・・・・・まって」
沙都子「どうしまし、むぐっ!」
レナ「静かに」
沙都子「・・・・んー・・・・・んんっ・・・・ん・・・」
レナ「・・・・あれ・・・何をしてるのかな?」
沙都子「ぷはっ! ・・・・なんでしょうか・・?」
レナ「こんな時間にこんな所で・・・・」
沙都子「れ、レナさん・・・あまり関わりにならない方が・・・・」
レナ「そうだね・・・・引き返して別の道から帰ろう」
沙都子「それがいいですわ・・・・なんだかあの人達、とっても怪しいんですもの・・・・」
レナ「・・・・・・・・・」
沙都子「レナさん! 早く行きますわよ!」
レナ「・・・・うん」


「こちら白鷺、死体の処理を終了」
「鶯、了解。白鷺は定位置にて待機せよ」
「白鷺、了解」
「可哀想な人達ねぇ・・・こんな時間にあんな場所をうろついてるんだもの・・・くすくす」
「三佐、ヒバリ(←変換出来NEEEEEEEE!!!!!!!)が定位置に着きました。後は白鷺を待つばかりです」
「気を抜いては駄目よ。最後の最後で、足下を掬われてしまっては格好がつかないもの・・・・」
「こちら鶯、各員、作戦開始予定時刻を迎えるまで気を抜くなよ!」
「白鷺、了解」
「ヒバリ(←変換出来NEEEEEEEEE!!!!!!)、了解」
「さあ・・・・楽しい楽しいお祭りが始まるわよぉ・・・」


沙都子「・・・・・・・??」
レナ「どうしたの沙都子ちゃん?」
沙都子「おかしいですわ・・・・ここに仕掛けておいたトラップが・・・こっちも・・・・・・」
レナ「あれれ・・・・トラップが剥き出しになってるね」
沙都子「・・・・誰かがトラップに引っ掛かったみたいですわね」
レナ「えぇっ!? あ、危ないよ! ここにあるトラップは学校に仕掛ける物とは比べ物にならないんだよね・・・?」
沙都子「そうでしてよ・・・・ゆっくり時間と手間を掛けたトラップゾーンですの。こんな危険な場所に一体誰が・・・・・迷い込んでしまったのでしょう・・・・」
レナ「は、早く行こうよ・・・・」
沙都子「そうですわね・・・」


大石「・・・・えぇい、くそっ!」
「大石さん・・・・」
大石「私が行かせなければよかったんです・・・!そうすればこんな事には・・・・!!」
「どうします課長、手掛かりは0ですよ」
「うーん・・・・」
大石「手掛かりならあります! 雛見沢です!!あそこにいるんです!!」
「しかし・・・・こんな時間まで・・・」
大石「私が捜してきます! 課長、いいですよね?」
「う、うーん・・・・まぁ大石さんがそう言うなら・・・」
大石「では行ってきます。10分刻みにそちらへ無線を飛ばします。もしもの時は・・・お願いします」
「わかりました。お気をつけて」
「あんまり無茶はしないでほしいなぁ・・・・」
大石「待ってて下さいよ熊ちゃん・・・!」

PREV HOME NEXT