9章 その2

レナ「沙都子ちゃん、今日もレナのお家に泊まらないかな?」
沙都子「御迷惑ではございませんの・・・?」
レナ「大丈夫だよ。お父さんも沙都子ちゃんの事を気に入ってるみたいだし、きっと喜ぶと思うな。思うな」
沙都子「でしたら・・・・お言葉に甘える事にしますわ」
レナ「わーい! 今日も沙都子ちゃんをおっもちかえりぃ〜♪」
沙都子「今夜は別々の布団にしてほしいですわね・・・」
レナ「ダメだよダメだよ〜レナのお家は余計なお布団は置いてないからね〜 はうぅ〜☆」
沙都子「・・・・嘘ですわね・・・」
レナ「う、嘘じゃないよ〜!」
沙都子「まぁ・・・・いいですわ。では一度家に戻って着替えを取ってきますわね」
レナ「うん、待ってるね」


沙都子「レナさんったら・・・ふふっ」
沙都子「本当に・・・・レナさんには迷惑ばかり掛けていますわね・・・・」
沙都子「圭一さんが見つかったら、レナさんにお礼を言わなければなりませんわね。・・・・はぁ」
沙都子「圭一さん・・・・一体、何処で何をしていますの・・・?」
大石「おんやぁ? 北条さんじゃありませんかぁ」
沙都子「あっ・・・・こんばんわ、ですわ・・・」
大石「なっはっはっは! そんなに怯えないでくださいよぅ。取って食ったりはしませんから・・・・んっふっふっふ」
沙都子「な、何か私に御用でしょうか?」
大石「いえいえ、何も用はありませんよ。偶然あなたのお姿を見掛けたので声を掛けさせてもらいました」
沙都子「そ、そうなんですの?」
大石「えぇ、そうなんですよ。んっふっふっふっ〜」
沙都子「で、では私はこれで・・・・」
大石「家に帰るんですかぁ? なんなら、お送りしましょうか?」
沙都子「け、結構でございましてよ!」
大石「あらら・・・・逃げなくてもいいのになぁ」
沙都子「・・・・・・・・・」
大石「なぁに考えてるんでしょうねぇ・・・・・」
大石「おっと、今はそんな事を気にしている場合じゃありませんでしたぁ。さぁて、行きますよぅ」


レナ「ただいま〜」
レナパパ「お帰り礼奈。随分遅かったね」
レナ「あははっ、かぁいぃのがいっぱいあって・・・」
レナパパ「あんまり遅くまで出歩かないでくれよ?お父さん、心配になるからね」
レナ「うん、ごめんねお父さん」
レナパパ「服が泥で汚れているよ。早く着替えて来なさい」
レナ「はーい! あ、お父さーん」
レナパパ「なんだい?」
レナ「今日もね、沙都子ちゃんを泊めてもいいかな・・・?」
レナパパ「いいよ。礼奈の好きにしなさい」
レナ「ありがとう、お父さん!」
レナパパ「沙都子ちゃん・・・・可愛い女の子じゃないか」
レナ「うん! じゃあお風呂に入ってくるから、沙都子ちゃんが来たらお願いね」
レナパパ「ああ、わかった」


沙都子「追って来てませんわよね・・・?」
沙都子「・・・・・・・・・」
沙都子「ほっ・・・・」
沙都子「まったく・・・・なんなんですの一体・・・」
沙都子「早く家に帰らないと・・・・ん・・・?」
沙都子「あれは・・・・裏山で見た車と同じ・・・?」
沙都子「・・・・・・・・・」
沙都子「何をしてますの・・・・・」
沙都子「・・・・・・・・・」
「誰だッ!?!?」
沙都子「・・・・あっ・・・!!」
「なんだ、子供か」
「ガキがこんな所でなにしてんだよwwwwww」
沙都子「あ、あの・・・・えっと・・・い、家に帰ろうと・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」


レナ「・・・・・・・・・・」
レナパパ「沙都子ちゃんは・・・・もう来ないんじゃないか?」
レナ「来るよ! 沙都子ちゃんは来るって言ったの・・・・」
レナパパ「少し前に電話を掛けたら出なかったじゃないか。この時間を考えると、沙都子ちゃんは寝ているんだと思うよ」
レナ「違う・・・・来るって・・・来るって言ったの・・・!」
レナパパ「・・・・わかった。お父さんはもう寝るけど、礼奈もちゃんと寝るんだよ。おやすみ」
レナ「・・・・おやすみなさい」
レナ「・・・・・・・・・・」
レナ「沙都子ちゃん・・・・・・」


大石「はぁ・・・・熊ちゃーん、何処に隠れてるんですかー」
大石「熊ちゃーん」
大石「・・・・・・・・・・」
大石「くそっ・・・鬼隠しなんて認めませんよ・・・!!」
大石「熊ちゃーん! 熊ちゃーん!」
熊「ヴヴッ?」
大石「ひゃあ!?」
大石「なぁーんてやってる場合じゃありませんよぅ」
熊「ヴヴッ・・・」
大石「・・・・一体何処へ行ってしまったんですか・・・・ん・・?」
大石「なんですかあれは・・・こんな夜中に・・・・あんな所で、一体何をやっているんですかねぇ・・・・」
大石「あーあー、こちら大石車ーどうぞー」
「はい、どうぞー」
大石「不審車両を見つけたんで職質を掛けますぅ。ナンバーは・・・・」


沙都子「はぁっ・・・・はぁ・・・・はぁっ・・・!!」
沙都子「・・・くっ・・・」
「あんのクソガキ何処に行きやがったwwwwwww」
「土地勘は向こうの方が上だ。・・・・チッ」
「鶯に逃げられたって報告したら、あのババァに何言われるかわかったもんじゃないっすよwwwwwww」
「・・・・・戻るぞ。まだ準備が終わっていない」
「うぃーwwwwwwwっああwwwwwww」
沙都子「・・・・・・・・・」
沙都子「・・・・・・・行きましたの・・・?」
沙都子「・・・・・・・・・」
「なーんちゃってwwwwwwwwww」
沙都子「い、いやあああああああああ!!!!!!!」


「こちら雲雀、任務の妨害を受けた。逃走中の相手を現在追跡中」
「鶯了解。逃がすなよ」
「雲雀、了解」
「まったく・・・・軍人にも使えないクズはいるみたいねぇ。名前は何て言うのかしら?」
「ま、まぁ勘弁してやって下さいよ三佐」
「くすくす・・・・今日の私が機嫌が良くてよかったわねぇ」
「はぁ・・・・」
「絶対に逃がさないで。掴まえる必要は無いわ。発砲を許可します。見つけ次第、殺しなさい」
「はっ! こちら鶯、雲雀応答せよ」
「雲雀、どうぞ」
「誰にも私の邪魔はさせないわよぉ・・・・!!」

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