9章 その3

沙都子「いやぁ・・・・来ないで・・・!」
「バキューンwwwwwwwww」
沙都子「ひぃやぁ! ・・・・ぅぁ・・・!!」
「逃げ足の早い子供だな」
沙都子「はぁっ・・・・もう少しで・・・もう少しで・・・!!」
「こちら鶯、絶対に逃がすな!」
「了解」
沙都子「はぁ・・・・・はぁっ・・・!! 私は・・・こんな所で・・・・掴まるわけにはまいりませんの・・・・!!」
「あのガキ何処に逃げてるんすかね?wwwwww」
「無駄話をする必要は無い」
「はっ!」
沙都子「掴まってたまるものですか・・・・!!圭一さん・・・・みんな・・・!!」

沙都子「あっ・・・! いたぁ!」
「・・・・・・・・・・・・」
沙都子「いやっ・・・来ないで! 来ないでくださいまし!」
「・・・・・・・・・・・・」
沙都子「・・・・ぃゃ・・・っ・・・!!」
レナ「えいっ!!」
「ぐはっ!」
レナ「とりゃっ!」
「ぷぴゃあwwwwwwww」
レナ「あははっ。ごめんね沙都子ちゃん、遅くなって」
沙都子「レナさん・・・レナさん・・・!・・・うわぁああぁあああぁん!!」
レナ「怖かったね・・・・もう大丈夫だよ・・・」
沙都子「・・・ぅぅ・・・ありがとう・・・ございますわぁ・・・・」
レナ「一体何があったの? 沙都子ちゃんが来ないから心配で家に行ったんだけど・・・・変な音が聞こえて・・・」


「雲雀! 状況はどうなっている?!」
「先行した二人からの連絡が途絶えた。何かあった模様で、」
「そんな事はわかっている! 早く掴まえろ!」
「はっ!」
「小此木! 何をやっているの!?!?」
「申し訳ありません・・・・」
「軍人のくせに一般人の・・・ましてや子供相手に何をてこずっていると言うの!?!?」
「・・・直ぐに応援を回します」
「作戦に支障を来しては駄目よ!! 絶対に掴まえなさい!!」
「こちら鶯、応答しろ雲雀!」
「こちら雲雀、どうぞ」
「・・・・無駄よ。もう誰にも止められないわぁ・・・・!!」


沙都子「裏山で見た白いワゴン車ですわ・・・・アレと同じ様な車を見つけてしまいまして・・・・それで・・・・」
レナ「どうして沙都子ちゃんが追われてるのかな?」
沙都子「わ、私にわかる筈ありませんわ! いきなり襲われて・・・・ぅぅ・・・ふわぁぁぁん!」
レナ「よしよし。・・・・あいつらは何者なの・・・?」
沙都子「ぅぅ・・・早く・・・・裏山に逃げましょう・・・」
レナ「そうだね。あそこなら、沙都子ちゃんのトラップがあるし簡単に近付けないからね。それに、さっきは不意打ちで何とかなったけど・・・・・」
沙都子「あそこなら絶対に安全ですわ・・・・さぁ、早く!」
レナ「うん!」


沙都子「あ、後少し・・・!」
レナ「はぁっ・・・! はぁ・・・・!」
「・・・・・・・・・・・・」
レナ「ッッ!?!?」
「・・・・・・・・・・・・」
沙都子「ひっ!」
レナ「・・・あなた達は何をしていたんですか?」
「・・・・・・・・・・・・」
沙都子「れ、レナさん! 早く逃げないと・・・」
鷹野「残念でしたぁ・・・・もうゲームオーバーよ? 沙都子ちゃん」
沙都子「た、鷹野さん?!」
レナ「・・・・・・・・・・」
鷹野「こんばんわぁ。あらぁレナちゃん・・・怖い顔しちゃって・・くすくす」
レナ「これは一体どういう事ですか?」
鷹野「さぁ? 一体、なんでしょうねぇ?」
沙都子「ど、どうして鷹野さんが・・・・」
レナ「あなた、死んだんじゃなかったんですか?」
沙都子「れ、レナさん? 一体何を・・・・?」
鷹野「あらぁ、沙都子ちゃんは知らなかったみたいね。私ね、死んでるのよぉ? くすくす」
沙都子「な、何をおっしゃってますの? 鷹野さんは・・・」
レナ「どんなトリックを使ったかは知りませんが、これは一体何の騒ぎなんですか? 鷹野さんは何をしよいとしているんですか?」
鷹野「一方的な質問攻めはよくないわねぇ・・・まぁいいわ。教えてあげても、よくってよ?」
レナ「もしかして・・・!」
鷹野「うふふ、頭の良い子は嫌いじゃないわよぉ?」
レナ「・・・・何処までです? 何処まであなたが関わっているんですか?!?!」
沙都子「な、なにが・・・なんだか・・・・・」
鷹野「何処まで、ねぇ・・・・色々とやり過ぎたから忘れちゃったわぁ・・・・くすくす」
レナ「こ、このッ!?!?」
鷹野「待ちなさい。ちゃんと自分の立場をわかってるかしらぁ?」
レナ「・・・・・・・・・・」
鷹野「これはね、私の気紛れ。お遊びなの。私がその気になれば・・・あなた達はもう存在しないのよぉ?」
「・・・・・・・・・・・・」
沙都子「ひっ・・・!!」

レナ「いいから教えて下さい。何処まで関わっているんですか?」
鷹野「あらぁ、強気な子ねぇ・・・・」
レナ「早く答えて下さい!」
鷹野「ふん・・・・まぁいいわ。そこまで知りたいなら教えてあげるわよ。そうね・・・先ずは前原くん、からどうかしらぁ? ・・・くすくす」
沙都子「け、圭一さん?!」
レナ「・・・・残念でした。レナは知ってるんです。圭一くんは生きてるって」
鷹野「ぷっ・・・・あははははははっ!! なかなか面白い事を言うわねぇ・・・・よぉく出来ました」
沙都子「えっ? じ、じゃあ圭一さんは・・・!」
鷹野「死んでなんかいないわよぉ? ちゃあんと生きてるわ」
沙都子「ほ、本当なんですの?!」
鷹野「・・・二度も言わせないでくれるかしら」
レナ「圭一くんの話はもういいです。圭一くんはレナが見つけますから。その話は止めて下さい」
鷹野「見つける? 見つけるも何も・・・・くすくす」
沙都子「な、何がそんなにおかしいんですの?!」
鷹野「さぁてね。だって、この話はもう終わりなんでしょう?」
レナ「・・・・・・・・・・」
鷹野「そんなに怖い顔をしないでよぉ。可愛い顔が台無しよ? くすくす・・・・」
レナ「早く次を話して下さい。次は・・・・魅ぃちゃんと詩ぃちゃん」
沙都子「・・・・えっ・・・? れ、レナさん・・??」
鷹野「あらあらぁ・・・・もしかして、沙都子ちゃんはなぁんにも知らなかったのかしらぁ?」
沙都子「えっ・・・? えっ??」
鷹野「レナちゃんも酷いわねぇ。沙都子ちゃんに ずっと黙ってたなんて・・・・あははっ!」
レナ「いいから! 早く聞かせてよ!!」
沙都子「・・れ・・・な・・・・さん・・・?」
鷹野「せっかちさんねぇ。もう少し、落ち着いて みてはどうかしら? とっても楽になれる 深呼吸のやり方、教えてあげてもいいのよぉ?」
レナ「・・・・くどいッ!!」
鷹野「・・・・残念だけど、その二人と私はまったくの 無関係よ。正直、私も驚いてるくらいだわぁ」
レナ「そうですか。それで?」
鷹野「随分蛋白な反応ねぇ・・・くすくす」
沙都子「・・・ぇ・・・・なに・・・が・・・」
鷹野「じゃあ、ジロウさんについてはどうかしらぁ?」
レナ「あなたが関わっているに決まっています。死んだ筈の あなたが、どういう訳かこうして目の前に立っている。 それだけで充分です」
鷹野「うふふ・・・・これはサービスよ。ジロウさんはね、 私の存在にもう少しで辿りつけたのかもしれないの。 まぁ・・・・入江所長のおかげで、私はシロと 思われていたみたいだけど・・・・くすくす」
レナ「・・・?」

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